Last Updated on 2023年4月5日 by ぞん
今回、かつてより気になっていた ポケトーク に触れる機会を頂きましたので、レビューしたいと思います。
製品の特徴や価格、シリーズ比較や、その他キャンペーンについては、ソースネクスト社のページでご確認ください。
私がこの記事でお伝えするのは、「実際に使うとこんな感じになります」という様子です。
ポケトークに興味はあるものの、
と、今まで様子を見ていた方々の参考になれば嬉しいです。
ハンズフリー 機能付き なので、話すときにボタンを押さなくてもいいという機能がついています。ハンズフリーは強制ではありません。機能を使うか使わないかはお好みです。
さすが、専用機だけあって、家電的なところがいいです。「電源ボタンを押したら使える」このシンプルさが一番です。設定の変更も簡単です。
グローバル通信 付きなら、電源を入れてすぐに使えます
特に難しい設定はありません。文字サイズ、画面の明るさなど、お好みで。
画面の上部を引き下げると、履歴を見ることができます。お気に入りに登録したり、別の言語に翻訳したり、削除したりすることができます。
例えば、外国人と接する機会も予定のない人(私のような)が、なぜ翻訳機に興味を持つのか?
「どこかで偶然、外国人に話し掛けられて、その場を鮮やかに切り抜ける自分」という妄想と期待。
では、なぜ手を出せないのか?
「そんな日は来ないよね…」という思いと「でもひょっとしたら必要になるのでは…」という思いとの間で行ったり来たりし始める。
そして、「妄想と期待だけで2万も3万も出すのはどうなの?」という冷静な判断と「でもなんか欲しい」という衝動的な欲求との戦いが始まる。
ポケトーク には「ハイエンドモデル S / S Plus)」と「エントリーモデル W」があります。
2021年に価格改定があり、Wが安くなりました。通常は14,850円(税込)(2023年4月時点)となっています。
たまに在庫限りのキャンペーンをやっています。 グローバル通信付きで 9,900円(税込) でさらに安くなりますので、興味のある方は、たまにサイトをチェックしてみるとよいかと思います。
口コミについて少し触れておきます。いわゆる口コミサイトで見るのか、販売店のサイトで見るのかで目立つ意見は変わってきますが、内容的には大きく3つぐらいに分かれているようです。
まず、期待値です。翻訳機への興味の高さがわかります。
良い評価は、「操作性の良さ」「翻訳精度の高さ」「学習に使える」などです
悪い評価は、「電波の安定性の悪さ」「翻訳精度の低さ」などです
ポケトークはクラウドのデータと通信しながらAI翻訳を行うので、音声認識と翻訳精度は通信状況に大きく左右されます。日本国内でも携帯がつながらない場所はたくさんありますから、海外でもつながらない場所が多くあるのは覚悟しないといけないでしょう。通信状況が悪ければAI翻訳は力を発揮できません。
それに加えて、話者の滑舌、周囲の環境、元の文章のタイプなどでも変わってきますので、口コミだけで「翻訳精度が良い・悪い」を判断することは難しいです。
しかし、一昔前の翻訳機の評判が「使い物にならない」一色だったことを考えると、「助かった!」という声が多くあがるということは、相当な進化を遂げていると考えられます。
一般的な流れとして、AI翻訳は、ソフトの更新のたびに良くなっていきます。マイナー言語の翻訳精度も上がっていくはずです。
現時点では、期待しすぎてはいけませんが、「ポケトークは、かなり使えるレベルにある」といえるでしょう。
何はともあれ、メイン機能である AI翻訳 がどれほどのものかを体験してみたいということで、ソースネクスト社のポケトークの商品ページにあった、翻訳例を自分でもやってみました。
異国の友人もいませんし、英語を話せる知り合いは近くに住んでいないので、「英語 → 日本語」については、自分で英文を読みました。
「格安SIM編」と「海外旅行編」がありましたが、「格安SIM編」の方は、何回も cheap SIM(格安SIM) を gypsum(石膏)と訳されて心が折れました。
というわけで、「日本語 → 英語」「英語 → 日本語」の両方がうまくいった「海外旅行編」の画像を載せておきます。
前提:私の日本語の発音は悪い
声は低いです。こもっていて通らないため、大声を出しても、「聞こえない」と言われます。それに加えて滑舌も悪いため、よく聞き返されます。
結果:しっかり聞き取ってもらえました
翻訳例と全く同じではないですが、なかなかいい感じの英文に訳されてました。日本人が使うことが多いであろう翻訳機ということで、日本語を聞き取る能力はかなり高いと感じました。
前提:私の英語の発音は悪い
ザ・日本人の発音です。vとbが一緒だったり、LとRが一緒だったり、theをdaと言ったり。。。他の発音判定アプリで、よく「bad」と言われます。けっこう傷つきます。
結果:まともな日本語訳になりました
「海外旅行編」の文章の方が、私の下手な発音が目立ちにくいらしい。AIにとってはこちらの方が認識しやすかったようです。私の発音でこの結果なら、ネイティブの発音なら余裕でしょう。
そもそも、日本人の私が翻訳機を使うのだから、「英語→日本語」実験はいらないんですけど、やってみたかったんです。
CD音源の英語を翻訳機で聞き取ってみました。直接的に人が翻訳機に向かって話したものではないので、あくまでも参考ということで。
ある程度長さがある文章の方が得意で、短文が長く連なるのは苦手なのかなという印象です。
翻訳機を会話で使う時は、普通、短文ごとに翻訳してもらうような形になると思いますが、もし相手がマシンガンのように話している場合は、一文ずつ切って話してもらいましょう。
テレビの音量をガンガンに上げて、その近くで日本語を話してみました。直接的に人がガヤガヤしてるわけではないので、あくまでも参考ということで。
ノイズキャンセリングは効いていると思います。
ハンズフリー機能を試しました(まだβ版なので、Wi-Fiでのみ使用可能です)。翻訳方向補正をONにしたら、自動的に日本語と英語を聞き分けてくれるのかな?と思ったのですが。。。
“よく似た言語同士では、補正を間違うことがあります。その場合は昨日をOFFにしてください。”
「Here you go.」と言ったら、「病院に行こう」と言われました。私の “日本語“と”日本語のような英語” は、似た言語として扱われたのでした(悲)
ならばということで、古典的なこともやっておきました。やってみた人は大勢いると思いますが、私も一応。
「掘ったイモいじるな」は、ほんとに通じるんですね~(すご~い!)
ちなみに、さいでんな~ほうでんな~(Silent night, Holy night)、いっさいがっさいUSA(inside outside USA)は、通じませんでした。ちょっと残念。。。
ところで、自動で聞き分けてもらえない場合は、画面上部の矢印で翻訳方向を切り替えながら話していくことになるので、完全なハンズフリーにはならないのですが、本体の丸いボタンを押し続けたまま話すよりは、断然ラクです。
本来は、外国語の看板やメニューを撮影したりするものですが、引きこもりの私にそんな機会は訪れないので、英会話本の、レストランの予約をするというページを撮影しました。
選んだのが「できるだけ少ない語数で相手に伝える」というコンセプトの本で、文法的にがっちりした英文ではないため、
「わかりました、8時はどうですか?」が「よし、8人でどうだ?」という、かなり強気な物言いになっていますが、翻訳はできています。
撮影した画像を元に翻訳するので、履歴として残ります。あとで見直すことが可能です。
海外で使うなら、通貨の変換は大事です。通貨以外に、長さ、重さ、温度の変換もできます。
POCKETALKセンターというソースネクストのサービスを使うと、翻訳結果をPCやスマホのブラウザに表示することができます。(POCKETALKセンター用のアカウント登録が必要です)
「海外旅行も行かないし、外国人と接する仕事でもないし、でもいざと言う時のために…」という方は。。。
日本人が英語学習をする際、「発音が悪くても気にするな、伝わればいいんだよ」とよく言われます。しかし、私も含めて「発音が悪すぎて伝わらない」人は大勢いるはずです。
海外旅行が趣味だったり、外国人と接する機会がなければ、自分の英語が伝わるかどうかを調べる手立てがないです。
そこで、ポケトークに向かって英語で話してみます。正しく読みとられたら、伝わるはずだと。上手い下手はともかく、伝わるかどうかの確認ができます。
ポケトークSであれば、AIが英会話の相手をしてくれるので、より実践的に英会話の練習ができます。
オレンジジュースをくださいと言ったらこうなりました。オレンジかどうかはわかりませんが、ジュースはもらえました。たとえ青汁でも喉の渇きを癒せればそれでよし。
翻訳の設定を「日本語→日本語」にすれば、筆談機になります。
職場に耳の不自由な人がいる、高齢者と接することが多い仕事をしている、高齢の親の耳が遠い、といった状況ならば、筆談機として活躍してくれます。
日本語だけなので、文字サイズを大きめにすると見やすいです。
母に頼んで話してもらいました。
「しゃべってしゃべって」と言ってるのは私です。「何食べた?」が「何で食べろ」になってますが、私の早口と滑舌の悪さのせいかと。
2人ともマイクから少し離れていて、翻訳機からの距離が同じぐらいだったことと、私と母の声がそっくりなこともあり、両方の声を拾われて、こんなヘンテコな表示になりました。ちゃんと聞き取られすぎていて、”ささやき女将状態” です。
重視するポイント | W | S | S Plus |
---|---|---|---|
できるだけ安く翻訳機というものを使ってみたい | ○ | ||
カメラ翻訳はいらない。英語学習は発音練習でいい | ○ | ||
カメラ翻訳も欲しい。AI英会話で英語学習したい | ○ | ○ | |
とにかく小さくて軽い方がいい | ○ | ||
画面サイズと文字が大きい方がいい | ○ | ||
できるだけバッテリーの持ちが長い方がいい | ○ | ||
LTE・Wi-Fiの対応周波数帯が多い。使える国が多い方がいい | ○ | ○ | |
SとS Plusを迷っている | ○ |
「カメラ翻訳」と「AI英会話」がついているため、Sシリーズの方が高いのですが、メインである 翻訳機能の性能は、WもSも同じ ですから、どちらを選ぶかは予算と相談です。
予算が許すのであれば、Sシリーズの方がいいのではと思います。理由は、Sシリーズの方が対応周波数帯が多いからです。ポケトークはクラウド上のAI翻訳エンジンを使うので、できるだけ通信がつながる可能性が高いほうがいいということで。
SとS Plusの違いは、サイズと重さです。手が大きい人はや、文字サイズを大きくして使う人は、画面が大きい S Plus の方がいいと思います。
総合的に、安さなら「W」ですが、一番バランスがいいのは「S Plus」かなと個人的には思います。
グローバル通信 は2年間無料で使えます。期限が切れた後は、延長料を払えば使い続けることができます。
延長の手続きはオンラインで行うことができます。ただし、期日から1年過ぎてしまった場合は、別売のSIMカードを購入して装着する必要があります。
ポケトークには、「グルーバル通信あり・グルーバル通信なし」のモデルがあります。グローバル通信なしは、Wi-Fi環境でだけ使えます。
グローバル通信を延長しなくても、Wi-Fiで使い続けられます。2年間の無料期限が切れたら翻訳機が使えなくなるというわけではありませんのでご心配なく。
なお、手持ちのSIMを装着することは可能ですが、つながるかどうかはわかりません。ポケトーク専用SIM以外はサポート対象外です。
Sシリーズの場合、”グローバル通信なし”の方が値段が5,000円ぐらい安いのですが、少なくとも購入後2年間は絶対にWi-Fiでしか使わないと言い切れる人以外は、”グローバル通信あり”の方がいいでしょう。
後から別売りのSIMを追加することはできますが、本体を買ってすぐに別売りのSIMをつけることになったら、5,000円安く買った意味がないからです。(2023年4月時点で、通信費は2年間11,000円・税込)
以上、ポケトーク S の使用レビューでした。
どもー。
AI翻訳って、ほんと日々進化してますよね。
貰えるなら欲しい物のひとつです>ポケトーク😄
KYOさん、こんばんはー
一昔前は、私の「アイ・アム・コーヒー」とたいして変わらなかったのに、いつのまにかこんなにも優秀に! どんどん進化しているのに、操作はシンプルなので、昭和の年寄りの私でも使えるし。今後さらに期待です。