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母を体操教室へ通わせている話

体操教室

脳トレより体操教室

半年ほど前から、母を体操教室へ行かせています。国の介護予防事業のひとつらしく、65歳以上が対象です。

母は、軽度認知障害もしは認知症グレーという状態です。今の医学では良くなることは期待できませんが、少しでも症状の進行を遅らせるべく奮闘中です。

脳トレはさせていません。もともと、認知症になる前から母は脳トレの類は嫌いでしたから。

今は、自分が認知症であることを認めたくないわけですから、以前にもましてやりたがらないのは当然のことです。

私個人的に思うのは、「すでに認知症になっている人にとって、市販の脳トレ本なんて、できない現実をつきつけられて凹むだけのものじゃね?」です。

本人がやりたがるならば脳の刺激になっていいと思いますが、本人がやりたがらなければ拷問でしかないので、母には「やれ」とは言いません。

それよりも、身体を動かすほうが効果ありそうということで、福祉センターで行われている体操教室に行かせています。

体操に行かせ始めてから現在までの流れを記しておこうと思います。

隔週の「元気はつらつ教室」へ参加

ちょうど、週に1回、隔週で行われている体操教室があったので、まずはそこに行かせることにしました。

月に2回で、行くも休むも自由です。ボール運動ストレッチなどが中心で、椅子に座って行うことが多く、あまりしんどくないだろうと思いました。

もともとは、父の介護保険の申請をしに役場に行った時に、「お母さんにどうですか?」と、職員さん(保健師さん)がくれた「元気はつらつ教室」のプリントがきっかけです。

こういった体操教室が、町でずっと何年も前から行われていることを私は知っていて、何度か両親に勧めたことがありますが、いつもあっけなく断られていました。家族全員ひきこもり体質なので当然ですが。

母を体操教室に行かせるには、私が送り迎えをすることが必須条件でした。理由は2つ。

1つ目は、私が思っていた以上に母の足腰は弱っていたから。気づいたのは、家でNHKのテレビ体操をやっている時でした。ラジオ体操と違い、テレビ体操はバランス運動が混ざっているので、片足立ちができていないのが一目瞭然でした。

そういえば、以前はコンビニに歩いて行っていたのに、私の車でしか行かなくなっていました。歩いて行けるだけの筋力も体力もなくなっていたのです。

2つ目は、自転車だったら行かないから。歩く体力はなくても電動アシスト自転車なら行ける距離です。しかし、本人が「ぜひ行きたい!」と希望したわけではないため、自分で自転車で行く気はゼロでした

というわけで、あまり乗り気ではない本人を、「送り迎えしてあげるから」と言って行かせました。

初回はヘトヘトでしたが、65歳以上の体操教室で、多少高齢でもついていける内容であること、隔週ということで、なんとか続いていました。

毎週の「シニアエクササイズ」を追加

ある日、母を迎えに行くと、職員さんが駐車場で待っている私に「シニアエクササイズ参加者募集」のプリントを持ってきました。

こちらは、週1回で、3カ月間休まずに通うことが前提のプログラムで、筋トレストレッチ運動、そしてステップ運動がメインです。

がっつりステップ運動(踏み台昇降運動)をするので、参加するためには、かかりつけ医の許可が必要だったり、トレーニング前に血圧測定があったりして、なかなかハードそうです。

はぐらかして申し込んだ

詳しく説明すればするほど本人が嫌がりそうだったので、「足が丈夫になる運動らしい」と、ざっくり内容をはぐらかし、考える時間を与えぬうちにかかりつけ医のところへ連れて行き、心電図をとってもらい、意見書を書いてもらい、職員さんに渡して申込み完了。

本来なら “本人の同意を得て”、行かせるべきですが、そんなことは知ったこっちゃありません(鬼)

母は少し不安そうでしたが、お医者さんに「足の筋力をつけることはいいことですよ。頑張ってくださいね」と言われたこともあり、一応前向きでした。

1回目で「もうやめる」とダダをこねる

78歳の母はクラスで最年長でした。最初の体力測定がよほど辛かったらしく、帰りの車の中で「もう行かん!」とババ怒りでした。

家でよくよく聞いてみると、母らしいというか。昔から、人と比べて劣っていることを極端に気にする人でした。「私だけ体力測定の結果が良くなかった。私だけステップ運動がうまくできなくて、しんどくなって途中でやめて座っていた。職員さんにすごい気を使われて迷惑かけた」と訴えます。

が、私に言わせれば、体力がないから行くのだし、最年長だから体力測定が下位でもなんらおかしくないわけで。そもそも、結果が発表されるわけでもないのだから、本当に母だけが結果が良くなかったのかどうかもわかりません。

「みんな出来てなくても適当にごまかしてやってるものだし、職員さんは高齢者の扱いに慣れてるしそれが仕事なので何とも思ってない」と言ってあげても、「そんなことない。行っても迷惑かけるだけや」と、涙ながらに訴えます。

せっかく申し込んだのに、1回でやめてはもったいないので、何か手を打たねばなりません。

家で練習をする

行きたくない理由が “出来ないから” であれば、”出来るように” してあげればいいだろうと考え、練習させることにしました。

父が骨折して退院してきたときに、リハビリ用にとステップ台を買ったのですが、さほど使いませんでした。がしかし、ついにここで、部屋の端っこで眠っていたステップ台が活躍する時がやってきました!

とはいえ、踏み台昇降運動のリズムとか、正しいやり方とかわからないので、YouTubeで動画を検索していると、いい感じの動画がありました。

母に見せたら、まさにこんな感じだったと言うので、TVの画面で見ながらやることに。

「Fire TV stick をテレビに差していたことを今日ほどよかったと思ったことがあっただろうか!」でした。

いつ買ったのかも記憶になく(おそらく第2世代?)、たまにprime video、たまにTver ぐらいで、そんなに使ってもおらず、むしろなぜ買った?ぐらいのものでしたが、ここで役に立ちます!

ちなみに、Fire TV stick が古く、おまけにテレビもスマートフォンも古いため、ミラーリングなどする術もなく、Youtubeに動画がなければアウトのところでした。

2回目の教室からの帰りの車の中で、母は「最後までステップ運動できた」と嬉しそうでした。そりゃあかなり練習しましたから。

卒業までたどりつく

なんとか3ヶ月通いました。筋トレにもステップ運動にも慣れ、最後に再び体力測定です。

最初の体力測定では65.9歳だったのが、52.1歳になったらしい。13.8歳若返ったことになります。そもそも、最初の65.9歳でも実年齢78歳よりだいぶ若いので、判定基準がよくわからないですが。。

本人が喜んでいるのでそれでいいと思います。近所の人にも背中が伸びたと言われたらしく、体操の効果があったと思います。

修了証をもらう

ごく一般の高齢者が賞状をもらう機会なんてそうあるものではないですから、「すごいすごい」と褒めちぎっておきました。

賞状ケースは買いました。

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自分が過去に取った資格証は雑に保管しているのに、母の修了証のためにはケースを買う私。今後も体操を続けてもらうために、なんとか機嫌を良くさせたいと必死です。

毎週の「自主サークル」へ移動

シニアエクササイズを卒業すると、自主サークルへ移るのがお約束らしい。体操を続けることが大事ということで、修了日が近づくと、職員さんが、希望曜日を聞いて、既にあるいくつかの自主サークルへ振り分けるようです。

運動習慣がなくならないように、なんとしてでも行かせようとしている職員さんの必死さが伝わってきます。

強制ではなく、あくまでも希望者だけなのですが、ほとんどの人が自主サークルへ移るみたいです。生物学的な問題で自然に人数が減るので、自主サークルに入れないということはなさそうですが。。

母は「やっと終わったと思ったら、また行かなあかんの?」と文句言いながら行き始めました

なんだかんだおだてて2回行かせました。来年も自主サークルへ行ってくれることを祈ります。

なお、「はつらつ教室」と「自主サークル」は、同じ曜日なのですが、時間がズレているため、両方行くことができる日があります。実際に両方参加している人もいるようです。

しかし、うちの母は、1日に2教室も行く気力がないため、ステップ運動のある「自主サークル」を優先することになりました。

毎週の「百歳体操」も並行して参加

シニアエクササイズが2ヶ月ほど経過した頃から、職員さんがすすめてくれた別の体操サークルへも行っていました。

あちこちに体操サークルがあるみたいです。家から近い集会所でやっているサークルに、自分で自転車で通っています。なんとなくこれが一番楽しそうに通っているように見えます。

それでも、1回目の体操から帰ってきた時は、「来週でやめる!」と不機嫌で、なだめるのが大変でした。

「サークルに話を通してくれた職員さんに悪いので、せめて3回ぐらいは我慢して行ってくれる?」と説得して行かせることにしました。

腕や脚に細い重りを巻いての筋トレ体操なのですが、筋力が落ちている母は、わずかな重りでもけっこうな筋肉痛にみまわれ、それが怖かったみたいです。

けっこうな筋肉痛といっても、おそらく、超運動不足の私が、部屋の天井の蛍光灯を交換しただけで次の日に体中が痛いのと同じレベルでしょう。

普通に動けてましたから、一般的にはそんなたいした筋肉痛ではないかと。ただ、自分が想像していた以上に筋肉痛が酷くて驚いたようです。日にちが経ち筋肉痛がおさまってくると機嫌も直ってきました

何回か通っているうちに、身体が慣れて筋肉痛もおきなくなり、今は「来週でやめる!」と息巻いていたことなどなかったかのように、「重りを1本増やそうかな」などと言っています。

とりあえず、最初はなんでも嫌がってゴネます。高齢者あるあるというか、認知症あるあるというか。

こちらは、「自主サークル」と曜日が重ならないので、今後も続けることになるかと思います。

そんなこんなで、一番多い時で、週に3回体操に行っていましたが、来年からは週2回で落ち着きそうです。月曜と金曜日で間が空いてしまうため、間に日に家での自主練を入れようかと思っています。

後悔先立たず

年をとると頑固になりますが、それに認知症が加わるとさらに頑固になります。

新しい環境への恐怖、理解力の低下、判断力の低下によりパニックになって、笑ってごまかしたりします。

なので、職員さんが母に体操教室やサークルを紹介する時は、私のスマホに電話してきて「なんとかお母さんを参加させる方向で説得を…」みたいになるのがお約束となっています。

このことから、親の体力の衰えが気になるという人は、認知症が発症してしまう前で、できるだけ親が若いうちに(遅くとも70代の前半ぐらいまでには)福祉事業につなげる方が、いろいろと説得はラクでしょう。

たとえ「元気なのにそんなものに行く必要はない」という返事が返ってきたとしても、脳がまだしっかりしていれば、運動することのメリット・運動しないことのデメリットをを丁寧に説明すれば、わかってくれる可能性が高いです。

うちの母は「そんなものに行ったって意味ない」の一点張りでしたが、父がリハビリデイサービスに行き始めて楽しそうなのを見て、百聞は一見に如かずで、シニアエクササイズに行く気になってくれましたが、たまたまうまくいった例です。

何かいいタイミングがないと、認知症の人に何か新しいことをさせるのは大変なので、そうなる前に体操習慣をつける方向で動くことが大事かなと思います。

要支援や要介護の認定を受けていなくても、国の介護予防事業であれば、無料(か激安で)で、なんらかの体操教室に行けますので、環境的に(自分で通える・送迎があるなど)可能であれば利用しないのはもったいないです。

若い人たちには「税金使いまくってずるいぞ年寄り!」と思われると思いますが、「自立」や「要支援1」あたりで長くとどまることができれば、結果的に若い人たちに迷惑をかける度合いが減ります(たぶん)。

ところで、うちの母はもともとかなりの痩せ型で、さらに痩せても気づきませんでした。今から思えばフレイル(虚弱)の兆候だったと思われます。

参考記事「フレイル」を専門家が解説 認知症との関係や心の問題、チェック方法も

認知症予防という点では手遅れ感が漂っていますが、それでも体操に通わせようと思ったのは、何かさせないとほんとに寝たきりになりそうだと思ったからです。私以上に体力も筋力もあった人間が、片足立ちを2秒しかできなくなってるなんて、ただごとではないと。

10年前にわかっていればなぁという後悔はありますが、なんとかここで粘ろうと思います。

親が元気になり、子は弱る?

母は体操に行き、父はリハビリに行き、パッと見は元気そうです。

が、私はどうやらやつれているようにみえるらしい

先日、父のケアマネさんが家に来て、帰り際、玄関を出たところで、「すごい痩せてません?大丈夫ですか?今度、お母さんのことについても時間とって話しましょうか」と心配されました。

もともと小太りなので、痩せても標準体重ぐらいです。元が太りすぎていたので心配されてしまいました(笑)

まぁでも、ちょっと油断したら父は体調を崩すし、母は毎日のように夕方からファンタジーなことを言い出すしで、精神的ストレスはかなりのものがあります。

さらには、夜更かしという理由もあります。

誰かが起きていないと、悪霊がやって来て家中の色んな物を取り替えるので(by母)、無職の私が朝方まで起きていないといけません。午前中から出かける用事があるときだけは少し早めに寝ていますが、基本的には昼夜が半日ズレた生活をしています。

だいたい同じ時間に寝て、だいたい同じ時間に起きるのですから、「規則正しい生活をしていますか?」と聞かれたら、私的には「Yes」と答えたいところなのですが、世間の人はおそらくこれを規則正しい生活とは言わないと思います。

赤ちゃんの頃から筋金入りの夜型なので、私個人的には平気ですが、人間としては不健康な生活なので、親より先にポックリ逝ったらどうしようかなという不安はあります。

あと、痩せた心当たりといえば、

糖質制限サプリでしょう(某写ルンですのメーカーの)。なんせ、起きてすぐ朝(昼)ご飯で、3時におやつ、18時に夕ご飯で、21時におやつ、というとても規則正しい食生活を送っているため、糖質制限でもしないと際限なく太っていきます。

ただし、毎日、腹十二分目のご飯と、ポテチとチョコレートを食べているのに、サプリだけで痩せたとは考えにくいので、もうひとつの心当たりの方が有力でしょう。

それは、母と一緒にやっていたシニアエクササイズのYouTubeです。

比較的簡単な動きであっても、母にとっては誰かの動きを見て真似るということが難しいのです。なので、最初の1週間は家で教え込むのに毎日やりましたし、できるようになってからも、忘れないように、3カ月間、教室とは別の日に週に2回ぐらい一緒にやってましたので。

母のまんまるの背中がちょっと伸びたのを見て、やっぱり週に1回でも2回でもいいから体操するって大事なんだなぁと思いました

来年は、私ももっと運動して覇気を出そうと思います

テレビやネットの情報よりも、身近な人の例が一番突き刺さります。65歳になったら私も体操教室に行こう(まず65歳まで生きられるかどうかが問題ですけど…)

以上、この記事が2022年度の最後になりそうです。

今年を振り返れば、何かを買ったという記事と、両親のことしか書いてませんでした。私自身には何もなかったですから、そりゃそうなります。

それでも、何かを書いているうちはまだ元気ということで。更新が全くなくなったら、貧困と介護で病んでブログどころではないのだなとお察しください。

というわけで、みなさまよいお年を!