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今回は安楽尿器の話です。尿瓶と言うより尿器と言うほうが清潔な響きな気がするのは私だけ?
父がちっともトイレに行こうとしない。せめてベッド脇のポータブルトイレにでも座ってくれたらいいのだけど、全力で拒否されます。
全く歩けないわけではないのです。デイサービスのお迎えではが手つなぎ歩行で居間のベッドと玄関の車いすの間を歩くし、デイサービス施設でも歩行器や平行棒で歩いているとの報告を受けています。
でも、家ではかたくなに拒否。複数人で見守ってくれている状況とは違うのでコケるのが怖いのだろうと思う。まぁわからなくはない。正直私もちょっと怖いので、無理に歩けとは言いにくい。
となると、当然オムツなので、股間が濡れている時間が長くなる。
数時間ごとに確認はしているけれど、毎回同じ時間に排尿するわけではないし量も違う。尿取りパッドがさほど濡れていない時もあれば、たっぷんたっぷんに尿を吸っている時もある。プラス、時に大量の軟便もする。
退院してきて1か月も経たないうちに、股間の赤みが気になるようになってきたので、ベビーワセリンを塗るようになりました。
症状は少しましになったのですが、赤みが微妙に治らないので、かかりつけ医に相談しました。血液検査の結果、腎臓も前立腺も大丈夫そうとのこと。
オムツかぶれだろうということで、アズノール軟膏を処方してもらいました。入院している時に病院で処方されていたのと同じものです。

アズノール軟膏は市販薬がないのでお医者さんに出してもらいます。ベビーワセリンはネットや近所のドラッグストアで買います。ワセリンのメーカーは特に決めておらず、買う時の気分です。
アズノール軟膏で赤みが和らいできました。さすが処方薬。
症状がマシになったとはいえ、おむつかぶれの原因も対策した方がいいのではと思いました。
おむつかぶれは、オムツの素材が肌に合わなかったり、尿や便に長時間肌に触れていたりすることで起こるので、できるだけ肌がむれないようにした方がいいのかなと思って、安楽尿器というのを試してみることにしました。
安楽尿器は、レシーバー(股間の竿にはめるカップ)と導尿チューブ(尿が通るホース)と尿タンク(尿が貯まる容器)のセットになっています。ぶら下げ用のフックが付属しています。
タンクの目盛りは1700ccまでありますが、商品情報では容量は1500ccです。一般的な尿瓶よりタンクが大きいので昼・夜の2回程度の交換で済みます。
成人の1日の平均量が昼・夜合わせて1500cぐらいなので、平均量以下の人であれば1回の交換で済むはず。ただ、24時間はちょっとドキドキするので、やはり2回は交換したほうがいいのではと。

夜間就寝中に固定で使いたいので、レシーバー固定用のパンツも買いました。
最初、テープ式オムツなら固定できるかと思ってやってみたのですが、レシーバーが思いのほか大きくてテープが止まりませんでした。ならばとリハビリパンツにしてみたのですが、伸縮性があるのでリハビリパンツの中でレシーバーが外れてしまい、うまくいきませんでした。
父はまだベッド上でゴソゴソ動けるので、勝手にはずれてしまうことが心配ですし、自分ではずしてしまうことも心配です。
できるだけがっちりホールドしてくれる方がいいと思い、安楽尿器専用の固定バンドではなく、他社から出ている「ユリナー専用パンツ」にしました。
パンツは、「ダンディユリナー」「車いすユリナー」という収尿器とセットで使うパンツで、安楽尿器用のパンツではないのですが、安楽尿器でもなんとか使えます。
本来は、こちらの商品用のパンツです。
ユリナーのレシーバーの方が素材も柔らくコンパクトのようです。タンクも2800ccでかなり大きめです。安楽尿器より良さそうに思いますが、お値段が…
安楽尿器のレシーバーは固くて大きくて持ち手がついているので、ユリナー専用パンツに固定しようとすると、パンツの羽の長さがギリギリで、装着するにはまぁまぁ力ずくです。
しかし、本人は「別に何も痛くない」というので、うちの父に関しては大丈夫なのかなと。

週1~2回ほど、就寝中だけ安楽尿器にしていますが、デイサービスの連絡帳に「股間部の赤みは改善傾向です」と書かれていたので、多少なりとも効果はあるのではないかと思っています。
ユリナー固定用パンツはあくまで尿器を固定するためのもので、吸水性能はありません。
父は慢性便秘薬を服用しているので、就寝中でも便が出る時があります。軟便もしくは下痢便なので、普通の下着では大惨事になって大変です。パッドだけ入れるということも考えたのですが、左右のギャザーがないと結局漏れてしまうだろうということで、
ユリナー専用パンツの下にリハパンビリパンツをはかせることにしました。
前面部にハサミを入れて、キネシオロジーテープを貼り、前開きを作成しました。

前開きをテーピングする理由は、そのままだと切り口から高分子吸収材が出てきて股間が白いゼリーの粒々だらけになるからです。
ちなみに、切ったらすぐにテープを貼らないと、もたもたしているとドンドン粉が出てきます。粉末なのでわかりにくいですが、汗で濡れてくるとコロコロの透明粒になります。洗濯機のポリマー爆発ほどの絶望感はありませんが、拭いても水洗いでも取れにくく、取り除くのが地味に面倒くさいので。
デリケートゾーンなので、セロテープとかガムテープはまずいかなと思い、柔らかくてオムツにもくっつくキネシオロジーテープに落ち着きました。
以前、父が膝が痛いと言っていた時に買ったものが家に余っていたものです。防水タイプも売られていますが、どうせリハパンも捨てるのだし、ここにお金をかけなくてもいいかと思いまして。
朝、リハビリパンツは便をしなければ(見た目は)汚れていないので、そのまま捨てるのがもったいなくて、穴をガムテープで塞いで、内側に尿取りパッドをつけて何回か使ってから捨てています。
リハビリパンツは、商品によって尿とりパッドなしでも2~8回分ぐらいの尿を吸収できるようになっていますが、真正面にハサミを入れているので、単なるオムツカバー扱いです。
今は週1~2日の尿器Dayなのですが、日数を増やすのであれば、夜間就寝用に尿2回吸収のリハパンを買うと思います。
デイサービスの日に履かせている尿5回吸収のリハパンに穴を開けて使うのはもったいないので。吸収量が少なく1枚当たりの値段が安いものを使って節約したいと思います。
とはいえ、毎日セッティングするのはちょっと私がしんどいので、もし増えたとしても週3~4日でしょうか。
尿器の導尿チューブがあるので、普通のズボンだと腰まで上げられない。
もとも寒がりなので、何も履かないのは嫌だろうということで、途中まで履かせていましたが、やっぱりお腹周りが寒そう。
ズボンのサイドに穴があるズボンをネットで探したところ、両サイドがファスナーやマジックテープになっている「フルオープン式 介護ズボン」という商品が多く売られていました。
マジックテープのタイプは履かせる時に関係のないあちらこちらの布にくっつきそうなので、ファスナータイプにしました。

腰側と裾側の両方から開閉ができるようになっており、好きな位置で穴を開けることができます。
安楽尿器を装着している状態でオムツカバーはできるのか?ということでやってみたら、予想通り中途半端でした。

ズレてますけどボタンは左右1個ずつ(うまくいけば左右2個ずつ)留まります。腰パン気味に履かせるとか、装着する位置や本人の体型によっては3つ留まるかもしれません。
ただ、うちの場合は、父がレシーバーをはずしてしまわないためのオムツカバーなので、腰パン気味履かせて簡単に脱げたら意味がないので、これでよし。
リハビリパンツ、尿器固定パンツ、おむつカバー、介護ズボン…だいぶ重なってます。フル装備です。

完全に寝たきりになったら基本は尿器固定でもいいかもなとか思いましたが、ほぼ動けない人間に今のフル装備は無理なんじゃないかな…私の筋力では出来る気がしません。
実際に父がそうなったら、尿器固定パンツから「失禁者用装着バンド」に変更するとか…リハパンではなくテープ式オムツを切って使うとか…ズボンは履かせてあげたいけど…その時がきたら考えます。
安楽尿器は1500cc(尿10回分)なので、昼・夜の2回程度の交換で済むのではと思います。頻尿・多尿でなければ丸1日でもいけそうです。
一方、今どきのオムツも大容量吸収のものがあるので負けていません。尿10回分や尿12回分などが発売されているので、単に交換回数の問題であればオムツも尿器も変わらないと思います。
ただ、長時間肌が尿や便に触れているという衛生面や本人の不快感を考えると、尿器の方がいいように思います。
もともと数時間ごとにオムツ交換をしているような人であれば、尿器にすることで交換の負担が断然ラクになりますし、オムツ代の節約になります。ゴミも減ります。
にしても、オムツ交換でも尿器セッティングでも、完全に寝たきりになると辛そう…介護の仕事をしている人ってすごいなと。私には絶対に無理です。
筋力のない私のためにも、父にはせめて今ぐらい、ベッドの上でお尻を浮かせたり転がったり、ベッドの端に座ったりできるぐらい元気なまま、あっさり最期を迎えてほしいですけど、こればかりは神のみぞ知るなので。
あくまで私個人の感想ですが、安楽尿器を使ってみて良かったと思ったことが2つあります。
1つ目は、オムツかぶれがマシになったこと。
週1~2回の就寝中だけなのですが、股間が尿や便でふやけない時間がまとまってあることで皮膚の修復力も上がるのではないかと。処方された塗り薬が効いているというのはもちろんありますが、オムツで就寝した朝より、安楽尿器で就寝した朝の方が股間の赤みが少ないように思います。
父はもともと頻尿で1回の量も多く、特に夜間頻尿なので、水分を制限しないと6回吸収のパッドでも漏れそうなぐらいパンパンになります。なので、脱水症状にならないように気を付けつつも水分補給を制限しているのですが、それでも日によっては尿でずっしりオムツが重いです。
それだけ濡れたらそりゃ肌も荒れるよねと思うので、尿器にすることで肌への負担はかなり違うのではないかなと。
2つ目は、安楽尿器を装着している時の方がおとなしく寝ていること。
オムツの時と同様に、尿意を感じると一旦はバタバタします。しかし、安楽尿器のレシーバーをつけていると、「おしっこは外の入れ物に入るから大丈夫なんだよ」と説明すると、わりとすぐに納得して寝てくれます。
オムツが濡れてくると「これ以上すると外に出てしまう!」と騒ぎ出し、私がいくら大丈夫だと言い聞かせても「脱がないと漏れてしまう」と言い張って脱ごうとして暴れるので説得するのが大変だし、1度納得して寝ても、濡れ感が酷くなると起きてしまって再び騒ぎ出します
一方、安楽尿器の場合は、1度納得すると、その後は朝まで騒がずに寝ます。尿器の方が股間が濡れてこないので危機感がなく眠りが深いのだと思います。
だったら、毎日尿器にした方が睡眠の質は上がりそうですが、やはりセッティングがめんどいのと、デイサービスに行かせる日のドタバタな朝に、慎重に尿器を外して風呂場まで持って行って…とかやりたくないなと。父には悪いが私のやる気の問題です。
セッティングに慣れれば、尿器を使うことによるオムツかぶれ防止の効果はかなり高いと個人的には思っています。
以上、今回は安楽尿器を試してみた話でした。